🏬 プロジェクト概要
生放送の進行に合わせて、視聴者から寄せられたソーシャルメディアの投稿やリアクションを、番組内で扱う——本プロジェクトは、そんな大手テレビ局様の「生放送 × ソーシャルメディア連動」基盤を構築したものです。
生放送時のアクセスは通常時の1000倍以上に達します。その一方で、ピークの到来は放送スケジュールから事前に予測できます。そこで本プロジェクトでは、あらかじめAzure VMを200インスタンス用意し、放送前にスクリプトで一斉起動する「事前準備+手動スケール」を採用しました。収集は分散したAPI・データベースで行い、集計用のデータは定期的に1箇所へ集約する構成としています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 業種 | メディア・放送(テレビ局) |
| カテゴリ | 生放送 × ソーシャルメディア連動プラットフォーム |
| 時期 | 2019年 |
| 技術領域 | 分散API・データベース、定期集約、Azure VM(手動スケール)、スクリプト起動、CDN |
| 目的 | 生放送とソーシャルメディアを連動させるリアルタイム基盤の構築 |
| 契約 | 準委任 |
| 担当領域 | 設計 〜 構築・運用支援 |
🔍 課題
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生放送中に集中するアクセス(通常時の1000倍以上)
番組開始、クライマックス、CM明けなど、放送の進行に合わせて短時間でアクセスが集中し、通常時の1000倍以上に達することがありました。単一構成で運用していたため負荷が一箇所に集まり、全体のパフォーマンスに影響していました。 -
ソーシャルメディア連動の反映遅延
視聴者の投稿やリアクションを番組内で扱う際に、収集から反映までにタイムラグが生じ、生放送の進行とずれてしまうことがありました。 -
分散した場所に散らばるデータの収集と集計
投稿や視聴データが複数のAPI・データベースに分散しており、集計のたびに各所からデータをかき集める必要があり、分析の負荷と手間が大きくなっていました。 -
極端なピークに耐えるリソースの確保
ピークは予測できる一方で、その規模は通常時とは桁違いでした。当時の環境では、必要なリソースを当日に柔軟へ増やすことが難しく、事前の準備が欠かせませんでした。
🛠️ 解決への道筋
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分散したAPI・データベースでの収集と定期集約
ソーシャルメディアの投稿や視聴データは、複数のAPI・データベースから収集します。番組で扱うリアクションは分散構成で即時性を確保し、集計・分析用のデータは定期的に1箇所へ集約することで、集計処理を安定させました。 -
事前準備と手動スケール
放送時に必要となるリソースを見積もり、あらかじめAzure VMを200インスタンス作成して、すべて手動でセットアップしました。オートスケールは採用せず、放送スケジュールに合わせた手動スケールで運用しています。 -
放送前のスクリプト一斉起動
テレビの生放送前に、200インスタンスをスクリプトで一斉に起動します。起動漏れや順序を仕組みで揃えることで、放送開始に間に合わせます。 -
CDN による静的アセットの配信
画像やCSS・JavaScriptなどの静的アセットはCDNから配信してオリジンの負荷を軽減しました。なお、映像はCDNでキャッシュしておらず、キャッシュ対象を静的アセットに限定しています。 -
監視・運用基盤の整備
メトリクス・ログを収集して状態を可視化。生放送の時間帯を意識したアラートと対応手順を定義し、属人的な運用からの脱却を図りました。
🧰 使用技術
- 分散API / 分散データベース — 複数拠点からの投稿・データ収集
- 定期集約 — 集計用データを定期的に1箇所へ集約
- Azure VM(200インスタンス) — 事前作成・手動セットアップ
- スクリプト一斉起動 — 放送前に全インスタンスを起動
- 手動スケール — 放送スケジュールに合わせた増減
- CDN — 静的アセットの配信(映像はキャッシュ対象外)
- 監視・可観測性 — メトリクス・ログによる運用可視化
📈 成果
- 通常時の 1000倍以上 に達する生放送中のアクセスに、安定して応答
- 放送前のスクリプト一斉起動により、 200インスタンス の起動を確実に実施
- 分散したAPI・データベースからの収集と定期集約により、集計処理を安定化
- 静的アセットはCDN配信によりオリジン負荷を軽減
- 監視と手順の標準化により、生放送時間帯の運用負荷を軽減
- 既存機能を止めずに構築を完了
🔗 関連サービス・関連技術
💡 ポイント
生放送とソーシャルメディアの連動は、万能な自動化だけで支えられるものではありません。本案件では、ピークが事前に予測できるという特性を活かし、Azure VM 200インスタンスをあらかじめ用意して放送前にスクリプトで一斉起動する、という「事前準備+手動スケール」で 1000倍以上 のアクセス集中に対応しました。あわせて、収集は分散したAPI・データベースで行い、集計は定期的に1箇所へ集約する役割分担としています。
PLAY TECHNOLOGY では、テレビ局をはじめとする大規模・リアルタイムシステムの基盤の設計・構築・運用支援を行っています。同様の課題をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。